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●塗装の条件と色相について |
塗装条件の項目 | 正面が明るくなる (スカシが暗くなる) |
正面が暗くなる (スカシが明るくなる) |
影響度合 |
シンナーの蒸発速度 | 早い | 遅い | 大 |
シンナーの希釈量 | 多い | 少ない | 中 |
ガンのエアー吐出量 | 多い | 少ない | 大 |
ガンの塗料吐出量 | 少ない | 多い | 中 |
ガンと塗板の距離 | 遠い | 近い | 中 |
塗装時の温度 | 高い | 近い | 大 |
基本的には上に挙げたような変化をしますが、当然の事ながら、塗料の性能を維持し、塗り肌を整えるためにも、塗料メーカーの仕様に沿ったシンナー・硬化剤の比率は守って、調整範囲内で希釈する必要があります。 ●塗り板と実際の塗装 特に比色のために塗り板に塗装する場合には、塗り方が雑になったり、一度に厚塗りしてしまったりするので、注意が必要です。 また、比色のために、クリヤーを塗装した時に、そのクリヤーに比色用の缶スプレーを使ったり、硬化剤を入れないで使った場合には、クリヤーの上に再度塗り重ねると色が変わってしまうこともあるので、注意してください。 ●硬化剤と比色 もう一つ、細かなことですが、一般的に2液型の塗料の場合には、硬化剤を配合しないで、主剤だけで塗装した場合には若干色が濃くなる傾向がありますので、最終的な色の確認には必ず硬化剤を規定量入れた塗料でテスト吹きを行ってください。 ただ、硬化剤をいれたまま長時間放置すると、塗料が反応して充分な性能が得られなくなってしまう事もありますし、また、シンナーを入れたまま長時間放置することで、溶剤のバランスが狂ってしまったり、塗装粘度が変化したりしますので、色を見るためにスプレーする場合には、比色のために一度塗装する分だけ計量し、その都度シンナーと硬化剤を 計量して調合することをお勧めします。 面倒なようですが、実際の作業時間にはほとんど影響しないどころか、塗装時の条件が変わらないので色も安定しますし、塗料が反応してしまってクレームが発生するのを防止することになりますので、かえって時間短縮にもなると思います。 |
イサム塗料カラーセンター作成 「調色の基礎知識」より |